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ヴァイシグ遊園地デート準備編


タイトルヴァイシグなんだけど内容はまだヴァイシグではないという矛盾。
女の人のおしゃれって難しいねー!

そんな訳でお暇な方は続きからどーぞ。

 シグナム眠りから覚めたように我に返った時には、タンスの中身をひっくり返した後のことだった。

 「なんだ、どうしてこんなことになっている……?」

 自室の惨状に頭を整理していく。
 そう、明日ヴァイスと遊園地に行くことになったのだ。二人で。

 「うぁあ……!」

 考えるだけで落ち着きかけた頭が沸騰しそうになり衣類の山に顔を突っ込むシグナム。
 そうだった、シャマルに明日の準備をと早く帰らされたが何を準備していいかわからず、とにかく着ていくものを決めようとしていたのだ。

 「それだけで、この有様とは。」

 どれだけ惰弱なのかと自分を罵りながら、そうすることでシグナムは客観性をもって冷静さを取り戻していく。

 「そうだ、いきなり選ぼうとするからわからなくなるのだ。条件項目を一つずつ考えていけばおのずと答えは出てくるはず。」

 そういうことをいちいち考えないといけないような状態だからシャマルは今回の強行に出たのだが、当然余裕のないシグナムはそんなことを察してはいない。

 「まず行先は、そう遊園地だ。遊園地は何をする?乗り物に乗るな。」

 言ってまた羞恥心に顔を覆うが、1分ほどで再び思考に戻る。

 「乗り物は当然のことながら動きの激しいものもあるだろう。パイロットであるヴァイスのことを考えれば当然絶叫系が好みのはずだ。それに園内も当然歩いて移動するわけだからとにかく動きやすさは大前提だな。そして遊びに行くわけだからあまり畏まった服装もさすがに駄目だろう。上司である私が固い恰好をしていてはそれこそ奴に余計な気を遣わせてしまう。つまり動きやすく気を張らないゆっくりとした恰好がベスト。……ならば。」

 シグナムの眼光が狙う獲物を見繕う鷹のそれとなる。
床に散らばった自分のあまり多くはない私服の中で今考えた条件に合うものを。そして、戦闘時と同じく一瞬の思考で、彼女は、見つけた。

 「これだ!」

 掴みあげたのは、彼女自身も好む色合いで、もう大分愛用して肌にも馴染んだ。
 紫の、ジャージだった。

 「いやなんでだよ!?」
 「おわっ!?」

 我慢の限界と言わんばかりに力いっぱいドアを開けて突っ込むアギトの乱入に、気配に全く気付いていなかったシグナムは猫のように跳びあがる。

 「なんで!よりにもよって!ジャージなんだよ!?」
 「いや、機能性を考えてだな。」
 「少なくとも乙女回路は全く機能してねぇよ!」
 「おとめ―――なんだ?」
 「あんたに搭載されなかったシステムだよ。それより服選ぶだけでいつまでかかってるんだよ。小物の組み合わせまで今日の内に決めとかないと。」
 「……小物?」
 「ア、ク、セ、サ、リー!存在すら考えてなかったのかよ!?」

 このままだと女子力が高い低いの問題よりさらに悪化しそうな勢いなので、シグナムがいまだに握りしめていたジャージをひったくり部屋の隅の方へと投げ捨てた。

 「もういい、あんたは黙ってマネキンしてろ。あたしが見繕う!」
 「お前な……。」

 さすがにあんまりな言い方ではないか?と抗議しようかとも思ったが、行き詰っていたのは事実だし、自身がこういう俗にいうお洒落というものに関して教養がないことは十二分に承知しているので、シグナムは大人しく彼女に従うことにした。

 「まぁ、考えてもらえるなら正直楽ではあるな。」
 「あん?なんか言ったか?」
 「いや、なんでもない。よろしく頼むぞ。」
 「おーよ!任せとけ!」

 ニカッ!と頼られて気分がより乗ってきたのかいい笑顔で服を吟味するアギトに、少しだけ明日への不安が和らぐシグナムであった。
 ただし、このアギトのコーディネート会が彼女センスでなかなかに際どい衣装が選別され、大いにもめることとなるのだがこの時点で彼女はただただ一生懸命な妹分を微笑ましく眺めているのであった。



―◇―◆―◇―



一方その頃ヴァイス側といえば。

 「ハイ。では以下の項目を遵守してくださいね。」
 「いかがわしい場所へ連れて行かない。雰囲気に流されていかがわしい行為をしない。いかがわしいネタをふらない。本気で嫌がっているのか見極めてシグナムさんが楽しめる一日にすること。以上です。」

 フェイトとティアナの執務官コンビに挟まれ、犯罪者が司法取引を持ちかけられているかのような状況であった。

 「俺そんなに八神部隊長から信用ないんすかねぇ。」
 「そんなことないとは思うんだけど……。」
 「というか、シグナム隊長を傷つけるような真似したらただじゃおかないぞってことですよね、これ?」
 
 いらんところで、人の含みを読む能力の成長を見せるティアナの意地の悪さに頭を抱える。フェイトはフェイトでところどころフォローを入れようとはしてくれているが基本向こう側で決してこちらの味方にはなってくれないようだ。

 「ではこれから明日持っていく荷物の検査やルートの確認を始めます。とりあえずポケットの中身をテーブルの上に。」
 「おい、そこまですんのかよ!?」
 「徹底しろとの依頼ですので。」

 一体自分は普段どう思われているのか?不安に思いながらも深く考えると余計に悲しいことになりそうだったので彼はちょっと泣きそうになりながらポケットの中身を取り出していくのであった。

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なんでもない日記から漫画や小説の感想を載せています。
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