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寮母なアインスさん


アインスが生存して、機動六課の寮母さんになってるという妄想ネタ。
フォワード新人四人と隊長陣のコミュニケーションの橋渡しとかしてたら可愛いなと思う。
後、ヴィヴィオとちょっと絡ませたかったのよー。


ではお暇なかたは続きからどうぞー



 「これで、お終いだな。」

 機動六課隊舎の屋上に白いシーツがずらりと並び風になびく。良く晴れて良い具合の風と自らの作業に満足げにアインスは一人微笑みうなずいていた。
 時刻は午前8時。そろそろ朝一の訓練を終えてフォワード陣が戻ってくる頃だろう。そう思って訓練場の方を見れば、ちょうどエリオとシグナムがいつものしめの一本を始めるところのようだった。スターズの二人は今日も隊長殿の爆撃に潰されたのだろう、ボロボロの状態で座り込みエリオたちの方を見ている。
 と、その時今まで見合って動かなかったエリオが踏み出し、迷いなく突きを放つ。ほぼ予備動作無しの彼の最速のモーション、その上シグナムからすれば見づらい下段からの突きである。
 
 「でも、正面過ぎるよエリオ。」
 
 見切りづらいとはいえ、相手は烈火の将。予備動作無しと言えば聞こえはいいが真正面からフェイントも無しに繰り出された攻撃の速度など彼女にとって何の違いもあるまい。そしてアインスの見たとおり、特によける動作もせず、木刀を手首で操り突き出された棒を絡めて弾き、踏み込んできた彼の胴体へそのまま逆に突き返した。加減はしてあるのだろうが、痛いものは痛いらしくそのままエリオは転げ崩れた。
 
 「後でシャマルに言って湿布を持って行ってあげよう。」
 
 良く食べるエリオだけれども今朝は控えめかな?などと献立を考えながら、ノロノロと隊舎へ戻ってくる新人四人の為に調理場へと向かうアインスだった。



―◇―◆―◇―


 「アインスさんおかわり下さい!」
 「あ、私もお願いします!」

 流石は成長期の男の子といったところか全然控えめな事はなかった。

 「あんたたちホント朝から良くそんな食べれるわね。」
 
 対して普通の量の朝食を取っているティアナとキャロは毎食の事ながら呆れ顔である。

 「まぁ、私たちもこれだけ気持ちよく食べてもらえてうれしいよ。そういえばティアナ、この間言ってた誘導弾の操作はうまくいった?」
 「あ、はい!アインスさんのお手本のおかげで何とか。」
 「そうか良かった。」
 「アインスさんアインスさん!私もブーストの展開1秒ぐらい早くなったんですよ!」
 「おぉ!キャロもすごいじゃないか!」

 サポートや後方からの援護の多い彼女ら二人にアインスがアドバイスを与える機会が最近増えてきて、特にティアナはなのはからの「ちょっと頭冷やそうか事件」を機に周囲の言葉をよく聞くようになったと思う。頼られるのがうれしくてその誘導弾のお手本を見せていた時などは、調子に乗ってブラッティダガーを撃ち過ぎてシグナムにお説教をくらったのだが。

 「でもこうして君らの成長につなげてもらえるなら正座の一時間や二時間やる価値はあったよ。」
 「そ、それについては大変ご迷惑を―――ってそんなに長かったんですか!?」
 「そうだよ、シグナムは怒ると怖いんだ。」
 「それはあの私も頬で痛いほど理解してます。」

 頬をさすりながら言うティアナとアインスが笑いあう。さすがにまだこの手のジョークについて来れないのかキャロだけが複雑そうな顔をしていた。

 「あまり人の陰口は感心できんな。」
 「わっ!」
 「ひゃっ!」

 朗らかな空気が一変、話題のご本人登場で皆―――特にティアナ―――が凍りつく。

 「そんなに目くじらを立てるような事じゃないよ将。陰口なんて事はないさ。」
 「そうか?私の評判が恐ろしいものにしようとしていたように聞こえたが?」
 「これから将のいい話をしようとしてたんだよ。この間はじめてのおつかいを見ながら小っちゃい声で「がんばれ、がんばれ……」って応援してたこととか。」
 「そ、そんな話はするな!!」

 途端に顔を真っ赤にしてアインスの口を押さえるシグナム。周囲を見渡せば全員が彼女と目を合わせないよう肩を震わせながら明後日の方を向いていた。

 「あ!あの番組あたしも見てました!ドキドキしますよねあれ!」

 一人空気を読まず話題にのってくるスバルが逆に心苦しい。

 「他にも百万回死んだ猫を読んで目頭を押さえてたり、セーラを見ながら院長達に怒ったり、意外と将は感受性豊かで―――。」
 「い、いい加減にしろ!」

 本当に自慢話として語っているのか、口の止まらないアインスに対して、シグナムが暴れだし他の隊長たちが来るまで大騒ぎになったのだが、その後日シグナムに対するほかの隊員の好感度がアンケートでぐっと上がり、アインスが大喜びしてシグナムが若干頭を抱えることになるのであった。



―◇―◆―◇―



 「アインスさんおはようございます!」
 「はい、おはようヴィヴィオ、ザフィーラ。」

 食事の時間が終わればまずは隊舎の中の掃除だ。生活フロアから回っていくのだが最近はヴィヴィオとザフィーラと一緒に行くことが多い。
ここに来た当初はなのはなのはと彼女の近くに行きたがっていたヴィヴィオだったが、ようやくここの人間に慣れたのか、なのはが昼間構ってあげられない時はアインスと一緒にザフィーラに跨って隊舎を探検するのが最近の彼女の日課になっていた。あまり戦力にはならないがアインスのお手伝いをしているという気にもなって楽しいらしい。

 「アインスさん、そっちヴィヴィオが持つー!」
 「あぁ、頼むよ。」

 回収した洗濯物の一部が入った籠を持ち―――実際運んでるのはザフィーラなのだが―――「えへへ。」となにやらご満悦のヴィヴィオ。以前は有り余るパワーで一人で持てるからと山のような洗濯物をアインス一人で運んでいたのだが、謎の衣類の山の大移動を本部から視察に来ていたお偉方に見られてしまい、何事かと騒ぎになってしまったので以来小分けに運んでいるのだが、ヴィヴィオからみればそれも重そうだったらしい。

 「実際は本当の小山ぐらいは持ち上げられるやけどな。」

 部隊長室の清掃にまわってきてその話がでるとはやてはそう言ってクスクスと笑った。

 「もう私にそこまでの力はありませんよ。」

 苦笑いでそう返し「それはそうと。」とそれまでの朗らかな表情をスッと切り替える。気配を察してはやてが別の話題を繰り出そうとするがすでに遅い。

 「昨夜もだいぶ遅くまで作業をされていたようですね。確か私は11時には睡眠をとってくださいと言って、主もそうするとお返事をいただいたはずですが?」
 「あはは、いやねちょーと思ったより書類の片付きがおそうなってなぁ……。」
 「そうですか。ご夕食も随分簡単に済まされたようですが?」
 「ちょ、リイン!それ内緒よって!」
 「するわけないですー!はやてちゃんの体調管理は他のヴォルケンやなのはさんたちから頼まれてるんですから、リインが言って聞いてもらえないならアインスに怒ってもらうといいのです!」
 
 リインの進言に耳を貸さず、ハンバーガーを頬張るはやての写真が証拠として次々表示されていく。

 「えーん、ヴィヴィオたすけてぇー。」
 「ぶたいちょーはちゃんとしないといけないって、ママも言ってたよ。」
 「な、なのはちゃんこんなところまでしっかり教育してらっしゃる!?」
 「もう、ちゃんと聞くですはやてちゃん!」
 「主、このように年頃の女性としてはしたない食事をされていては、グレアムおじ様も嘆かれますよ?折角身につけられたマナーも普段の生活態度で失われてしまいますし、これからはお食事を兼ねて職務のお付き合いもあるのですから―――」
 「あーもーごめんてぇ!」


―◇―◆―◇―



 夜、業務の引き継ぎを終え個人的な日記もつけ終えて、アインスはようやく布団へ入る。かつてなら想像することさえも無かった平穏な日々。本来であればあの聖夜に消えるはずだったこの命を長らえて主の夢の手伝いが出来る幸せを今日も思いながら静かにまぶたを閉じた。

 「おやすみなさい。主。」

 そしてまた明日。


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