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エリオSS

気が付けばもう六月。
結婚式のシーズンでうちの職場にも、式に着ていく留袖や訪問着のお手入れを持ってくる人が増えてきました。
世間で着物を着なくなったと言っても、やっぱりこういう時には引っ張り出して着てもらえるのは仕事柄嬉しいことです。皆さんもお家に眠っている着物はたまに風通しぐらいはしてくださいね!



等とたまには真面目なテンションで書き出してみましたーw
今回の更新とはなんの関係もない話題なんですけどNE!
明日は血界戦線の新刊が発売なので今からワクワクしてます。
そんなテンションで更新する今回は前に書いていた、なのはStSのエリオ主役の二次小説です。
前回の記事の人形を貸してくれた友人―――前回の記事を見られてまた怒られました―――から、どんなものでもどんなに少なくてもまずは誰かに見てもらえという意見をもらいました。
こうやって公開することが二次制作で上達する第一歩で、二歩目は完結させることだそうです。
うん、ここまで言われたら頑張らずにはいられませんね( ̄▽ ̄;)

時系列としてはサウンドステージXより後。オリキャラが何人か登場するエリオが主役のお話。
公式設定とかの扱いとか結構怪しいですがご容赦ください。
今回はプロローグ的な一話目です。
それでは、暇な方は続きからどうぞー

エリオ・モンディアルは悩んでいた。
これまでに無い程悩んでいた。
しかもこの悩みは二つ―――否、正しく表現すれば二人だ。
そう、人間関係についてである。
人との繋がり、縁に関しては人並み以上の経験をしている彼だが、こんな普通の、職場での人間関係で悩む日が来るとはつい先日まではまるで考えられない事であった。
とはいうものの、別段揉めている訳でも、それによって辺境自然保護隊での職務に支障が有る訳でもない。
要するに、これは自分の心の問題なのだ。
そう彼自身理解出来る程度には解決しているのだが、ではそこからどうするべきか?となるとそこがまるで崖であるかのように先が見えないのだ。

「ししょー!」

来た。
手頃な岩に腰掛けうなだれていた背筋がまるで気配を察した犬がするようにピンと伸びる。
少し余る制服の袖をたくし上げた陶磁器のように綺麗な腕を、ブンブンと棍棒のように振り回しながら彼女はこちらに駆け寄ってくる。
彼女こそまるで犬のようだ。
そんな考えがふと頭をよぎったのは今だけのことではない。
キャロに劣らずクリッとした可愛らしい眼だが、幾分彼女の方が目尻が高く力強い印象を受け、加えて少し赤みがかった風にも見える黒髪はかつての同僚のスバルと似ておりボーイッシュな雰囲気を感じさせる。前髪の一房だけが金色染められていることもワイルドさを加える要因となっていた。
つまり彼女はスバルと同じ犬属性だ。

「ししょー。どうしたっすかー?」

言葉遣いはウェンディのそれだが、若干彼女の方が舌足らずな感じだ。
それを可愛くも思うのだがこの呼び方だけはどうにも受け入れがたい。

「何でもないよ。というか師匠っていうのはやめてって―――」
「ししょーはししょーっす。」

むっとした表情で言い切られてしまった。
なぜ僕の方が怒られるのか?などという疑問はわかない。
こういう女性の理解できない理不尽な怒りを買うことは六課時代に嫌と言うほど経験済みだ。
解決はしていないけども。

「それで。何かあったの?」
「はい、ミラさん達が呼んでました。コリンさんがまたどっか行っちゃったそうなので、第9次捕獲作戦を開始するそうです。」

またか。
そろそろ日常となりだした捕物の話題に頭痛がしだしたような錯覚を覚える。
悩みのタネである彼女から、もう一人の悩みのタネの話題を聞くというのはいささか心象が良くはないが、ここで逃げ出すわけにはいかない。
逃げるコリンさんを補足できるのは今のところ自分だけなのだから。

「了解、アリスン。ミラさんに捕まえてきますって伝えておいて。」
「らじゃッス!」



―◇―◆―◇―



彼女とはまだ出会って2週間程度しか経っていない。
人事異動で新たに上司と新人が配属されると、さらにその二人共がこの辺境自然保護隊を自ら志望してやってくると聞いたときには内心両手を挙げて喜んだものだ。
包み隠さず言えばこの部隊は人気がない。
活動は地味で、街からは離れ、出世に不向き。かと言って待遇が特別良い訳ではないこの職場を嫌がる人は多い。
エリオ自身にそんな不満は無いものの、同時にそんなものかと納得するぐらいには理解していることであった。
そこに先の話である。
前述したとおり今のメンバーに何の不満も無いものの、敬遠されている自分の部隊に望んで入隊してくれる存在を喜ばない訳がないのである。

「アリスン・ヘイ、Bランク陸戦魔導士です!主体は近代ベルカ式。この部隊―――いえ、管理局へはエリオ・モンディアル保護官に憧れて志願いたしました!!」

そんな純粋な喜びは、彼女の配属初日の挨拶で脆くも吹き飛ばされた。
いや、今思えばこの一言目まではまだ良かったのだ。
ここまでならタントさんやミラさんにからかわれるネタになる程度のものだと割り切れたのだ。
問題はその次のセリフ。

「ですので!エリオさんのことはししょーと呼ばせていただき、誠心誠意奴隷のように尊敬させていただきます!!」

この一言で、場の空気は凍りついたのである。
彼女がどういったつもりだったかは未だに理解できていないが、ここからエリオの苦悩の日々が始まったのである。

「ししょー、パトロールお供します!」

「ししょー、お茶とお菓子用意しました!貢物と思って召し上がってください!」

「ししょー、お背中お流しするッス!うぉお!なんでいきなりソニックムーブ使うッスか!?」

「ししょー、その慧眼で新しい服を見繕って欲しいッス!可愛いのとかエロいのとかセクシーなのとか!」

「ししょー、新しいデザインのスパッツ買ったんですけどどうッス、似合うッスか?
―――え?やだなー、何言ってるんですかししょー。蒸れるからスパッツの下に下着なんか着ないッスよ。あれ?どうしたんスかなんか慌てて?ししょー?」

思い返しても散々だ。
というか段々と師匠の枠すら超え出してる。
アリスンに悪意はなく純粋な―――本人的な―――敬意を以て行動しているのは分かるのだが、彼女は女の子なのだ。
体育会系の付き合いとはいえ限度はある。
あるのだが、彼女はどうやらそこらへんの意識が薄いらしい。
ちなみにキャロはダメだ。
この件に関して彼女の力は僅かばかりの期待もできない。
それはアリスンが初日に爆弾を放り込んだ直後、キャロが彼女に声をかけた時の事である。

「アリスンちゃん、ししょーって呼び方はどうかと思うんだけど……。」
「えー、でも姐さん。ししょーは私的にもうししょーなわけで―――。」
「ストップ。」
「はい?」
「わ、わんもあぷりーず。」
「え、どれのことッスか姐さん?」
「そ、その姐さんっていうのは……?」
「姐さんはししょーのご家族なので姐さんなのです。」
「そうなんだ。」
「そうなんッス。」
「…………。」
「…………。」
「…………わんもあぷりーず。」
「はい、姐さん!」
「……えへへ。エリオくん、師匠って格好良い呼ばれ方で良かったね!」

大切な家族にこんなことは言いたくないが、あまりにもあんまりだと思う。
このように一番の味方であるはずのキャロがはからずも篭絡され、彼の孤立無援の戦いは始まったのである。


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Author:ヒカワ・カイト
なんでもない日記から漫画や小説の感想を載せています。
時たま二次制作も書いたりもしていますw( ̄▽ ̄)

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