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紅葉

仕事の関係で紅葉を見に行ってきました。
そんでたまには綺麗な(?)お話。


いつもいつも変態だなんて言わせないぞ?


そんな訳でクロはやだけど今回はおとなしい話だよー




あ、今日見てきたのはこんなとこ

NCM_0046.jpg




 シャリ。シャリ。シャリ。
 シャリ。シャリ。シャリ。
 静かな参道に足音二つ。時偶風が通りすぎ木々の葉が擦れる音が、さざ波のように耳に届く。その音に促されクロノはまた道を覆う木々を見上げた。

 「綺麗だな。」

 季節は初秋。紅葉と青葉が混ざった風景に知れず零れた言葉。それにはやてはいつもの明るさある笑いと違い静かな微笑みで応えた。

 「せやね。」

 シャリ。シャリ。シャリ。
 シャリ。シャリ。シャリ。
再び黙って二人は歩く。気まずさは無く、むしろ微睡みのように心地よい静けさの中を二人は歩く。

 「―――クロノ君、私な。」
 「うん?」
 「自分がこんな幸せに生きられるなんて思うてなかったんよ?」

 告白といえば告白。でも、彼女にとってそれは悔恨でもなんでもない、ただの思い出。それを思い出したのは、この静けさが記憶にある、あの一人で暮らしていた日々のさみしさに触れたからであろうか。

 「お父さんもお母さんもおらんくて、学校にも行けへんくて、足も体も全然治らんくて、石田先生は良くしてくれたけど、それでも私はこのまま一人で死んじゃうんやなーとか思ったりしてたんや。」
 「そうだな、昔の君は、自分のことに関してはあきらめが良すぎるぐらいだったからな。」
 「あはは、せやろ?」
 「あぁ。」
 「それから家族ができるなんて思ってなかった、友達と遊ぶなんて考えてた事もなかった、魔法なんて御伽噺でしか知らんかった、両足で立って歩くことなんて諦めてた。」
 「結局は人並み以上に波乱万丈で、荒唐無稽な人生になったわけだ。」
 「そない言い方したらなんや面白いなぁ。あ、後な。」
 「ん?まだ何かあったか?」
 「初めて男の子を好きになって、その人のお嫁さんになれるなんて夢が叶うとか想像もしてなかったわ。」
 「…………。」

 さすがに照れから視線を泳がせ、頬をかくクロノ。いつもならここではやてがチェシャ猫笑いで追い討ちをかけるのだが、場所の雰囲気のせいかいつもの流れになるとこはなかった。

 「時々、今こうしているのが夢みたいに思えるんよ。」

 それは雰囲気に流された他愛のない冗談か、彼女のいつも抱えていた不安なのか。どちらともクロノには理解できない。できないながらも、彼は応える。

 「夢みたいというのはちょっとひどいな。」
 「ん?なんで?」
 「君がなるだけ自由になれるよう闇の書事件の後、さんざん駆け回ったし。」
 「うっ。そ、その節は家族共々大変お世話に……!」
 「結婚を決めた時には守護騎士たちと僕はあれほどの死闘の末勝ったというのに。」
 「あははは、あん時は凄かったなー。」
 「それだけ、僕は苦労したんだからな。」

 そっと手を伸ばし、はやての髪についた紅葉を取るクロノ。

 「夢みたいだなんて言わないでくれ。」
 「……うん。なぁクロノ君。」
 「ん?」
 「私の事、好きになってくれてありがとう。」

 風に紅葉舞う秋の並木道。
夫婦二人、指切りをするようにそっと優しく手を繋いで歩く。




 
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まとめ【紅葉】

仕事の関係で紅葉を見に行ってきました。そんでたまには綺麗な(?)お話。いつもいつも変態だなんて言わ

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