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いい夫婦(ガクトゥーン小話)


いい夫婦の日ということでかなり即興の小話。
正直ツイッターからのネタなのでわからない人はほんとにいつも以上に「?」ってなります。





 「…………む。」

 朝。窓からさす光でそう判断しニコラ・テスラは体を起こす。一度目を開けば彼の覚醒は速い。となりで寝息を立てている布団の丘に当たらないようベットを抜けて香ばしい香りのするリビングへと足を運ぶ。

 「あ、おはようございます、マスター。」

 キッチンが見えるリビングで、彼女が朝日に負けぬ笑顔で出迎える。あの学園都市での日々から変わらぬ笑顔で、変わったのは彼が彼女より早く目覚めるようになたこと。

 「む、おはよう。」
 「朝ごはん、もうできますから。あの子、起こしてきてください。」
 「む………。」
 「テースーラー?」
 「わかった。」

 ほかにあった変化といえば、彼女が彼に言う事を聞かせようと本気になってる時はテスラと呼ぶこと、そして。

 「………………おい、朝だぞ。」

 寝室へと戻り、先ほど触れるのを避けた布団のまんじゅうをポンポンと叩きながら中身を起こす。
 もぞもぞと何度か動き、ひょこりと顔を亀のように出した来た彼女は器用にその状態で周囲を見渡し、テスラだけの姿を確認して実に不満そうな目つきと声で朝の第一声を告げた。

 「ママじゃない……。」
 「そうだな。」
 「ママがいい。」
 「今日は私だ。」
 「やー!」

 むくれる娘と無表情の父。二人のあいだで、バチバチと比喩ではなく火花が飛び散る。

 「ほーら、朝からパチパチしなーいの。」
 「ママ!おはよう。」
 「はい、おはよう。ちゃんとパパにもおはよう言おうね。」

 ネオンの姿を見つけるなり布団から出てくる小さな体を、彼女が優しく抱き上げる。

 「おはようごじゃいます。」
 「(まだ少し不満そうだな……。)おはよう愛しい娘よ。」
 「はい、それじゃあみんなで朝ごはんにしようね。」

 三人、揃っての朝食。最も愛しい輝きが二つとなりに並ぶ。
 人並みの幸せなどこの身には過ぎたもの思っていたが、得られたものは人並み以上の幸せ。
何事もないこの朝にその幸せを噛み締め思わず微笑む。

 「どうしたんですか、マスター?」
 「なんでもない。しかし―――。」

 隣でモグモグと大皿の一部を盛大にほおばり咀嚼する娘に鋭い視線を向ける。

 「それは私のカラアゲだ。」
 「むぐむぐむぐ…………やっ!」
 「ほーらー、パチパチしないの。」

 













 未だいたらぬ朝。いづれ訪れるやもしれぬ朝。
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なんでもない日記から漫画や小説の感想を載せています。
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