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八神家+でシンデレラ


思いついたきっかけはツイッターでディズニーランドで楽しそうだった人達を見て、おとぎ話を思い出したのがきっかけ。
配役は
シンデレラ:アインス
王子:シグナム
魔法使い:はやて
継母:シャマル
姉1:ヴィータ
姉2:クロノ
ネズミ:リイン
馬:ザフィーラ
友人王子:アギト
といった感じ。ん?クロノの配役?いいんだこれで。

ただ予定では1000字小話のつもりが6000ぐらいになってしまったのが謎


そんな訳でお暇な方は続きからどうぞー

 昔々あるところにシンデレラと呼ばれている女の子がいました。幼いころに母を亡くし、お父さんも再婚してすぐに亡くなってしまい、今は継母と義理のお姉さん二人にまるで召使のようにこき使われて暮らしてます。
 シンデレラというのは彼女の本当の名前ではありません。
 毎日毎日ボロボロの服を着て、ほこりまみれになりながら暮らすうちに誰もが、彼女自身でさえも本当の名前を忘れてしまっていたのです。
 
 「シンデレラ!どこにいるのシンデレラ!?」
 
 今日も怒鳴るように継母が彼女を呼びつけます。
 
 「はい、なんでしょうかお母様。」
 「いたわねシンデレラ。お洗濯は終わったのかしら!?仕事はたーくさんあるのだからさっさと―――。」
 「はい、お母様。洗濯物は全部終わってお庭に干しています。今日もいいお天気ですよ。」
 「そ、そう。じゃあその庭の草むしりは?」
 「そちらも終わりました。花壇の花ももうすぐみんなつぼみが開きそうで。」
 「皿洗いは!?」
 「はい、先ほど全て。」
 「きぃー!!ちょっとお前たちこっちにいらっしゃい!」
 
 思ったようにいじわるが出来なくて地団駄を踏む継母は姉二人を呼びます。姉二人は騒ぎが聞こえていたのかすぐにやってきました。
 
 「お前たちもシンデレラに何か言っておやり!」
 「おぅ、まかせろかーちゃん。……ってどうしたんだよクロノねーちゃん。」
 「いや、何かが壮絶におかしいはずなんだがどうしてこうなってるのか皆目見当がつかないんだスカートとか。」
 「何言ってんだ?」
 
 頭を抱えて何かを悩むクロノお姉さんですが、誰も何を悩んでいるのか皆目見当もつきません。そんな姉の不思議な行動はとりあえず脇に置いて、ヴィータお姉さんがシンデレラの前に仁王立ちで構えます。お姉さんなのに胸元までしか身長が無いので迫力がないのが残念な仁王立ちです。
 
 「いいかー、シンデレラ!」
 「は、はい。」
 「まずわぷっ!?」
 
 何かを勢いよく言いかけて、詰め寄るのにシンデレラの顔を見上げていたため距離感が狂ったのか、彼女の豊満な胸部に思いきり顔を突っ込み、ポヨンとヴィータお姉さんはシンデレラのクッションに柔らかく跳ね飛ばされてしまいました。
 数秒の気まずい沈黙が流れます。
 
 「これで勝ったと思うなよーーーー!」
 「あぁ、ヴィータ姉さまどちらに!?」
 「うっせーーーー!」
 
 捨て台詞を残し走り去っていく姉を見送り、再び沈黙。

 「とにかく!今日は私たちはお城の舞踏会に行きますから。あなたは掃除を続けてなさい!ほら行くわよクロノ!」
 「え?僕も?」
 「当たり前じゃないの!あなたとヴィータのどちらかが王子様のハートを射抜くのよ!」
 「え?えぇー?」

 何やら未だに困惑気味のクロノ姉さんを引きずりながらシャマル母さんたちはお城へと出かけていきました。シンデレラはいつ通りお掃除を続けます。
 辛いことなんてありません、これが私のお仕事だから。
 悲しいことなんてありません、これが私の人生だから。
 いつも通りそう思いながら、シンデレラはお掃除を続けます。

 「あー、そういうのは良くないなぁ。」
 「え?」

 急に声を掛けられ、シンデレラは驚き顔をあげます。そこにいたのは真っ黒なローブを着て大きな杖を持った女の子です。

 「何事もめげずにやるんは大切やけど、諦めてしまうのはちょーっと違うなぁ。」
 「あの、あなたは……?」
 「ん?見て分からん?」

 微笑みながらくるりとその場でステップを踏んで廻る少女。

 「女の子の夢と希望を叶える魔法使いさんやで。」

 魔法使いはシンデレラに言います。家のお仕事は私がするからあなたはお城の舞踏会へ行きなさい、と。
 しかし困りました。シンデレラには着ていくドレスも招待状もありません。そう彼女が言うと魔法使いはまたニッコリと優しく笑って呪文を唱えて杖を振ります。

 「オンキリキリチョッパッパ、オンキリキリチョッパっパ、えーい!」
 「わっ!」

 するとどうでしょう、魔法使いが呪文を唱えた刹那、ツギハギだらけだった服は柔らかな白い絹のドレスへと変わり、ホコリにまみれていた髪は綺麗に整えられ銀のティアラが、裸足も同然だった薄い皮の靴は美しいガラスの靴へと変わったのです。

 「す、すごい!まるで魔法みたい!」
 「いや、魔法いうてるやん。あ、招待状もちゃんと出来とるで。私こう見えて複写得意なんよ。」
 「それは魔法じゃないんだ……。」
 「次は移動手段やね。アブダーカダブラーパピプペポー!」

 再び呪文を唱える魔法使い。今度は大きな魔法陣から小さな女の子と、大きな犬と、とても大きなかぼちゃの形をした馬車が現れたのです。

 「この子らがお城まで連れて行ってくれるからあなたははよこっちに乗って。」
 「え?でも、これ馬車だけど馬がいないんじゃ。」
 「心配は無用だ。」
 「犬がしゃべった!?」
 「私は狼だ。このぐらい私にはどうということはない。」
 「そうなのです!あなたは私たちに任せてお城までゆっくりしてくださいなのです。ちなみに私は手綱を操るネズミの執事なのでちゅー。」
 「というわけやから、ほら乗って乗ってー。」
 「え、えー!?」
 「ちなみに、この魔法は12時の鐘が鳴り終わると消えてしまうから、それまでには戻ってくるんやでー。」

 困惑しながらも魔法使いに馬車に押し込まれシンデレラはお城へ向かいます。彼女を見送った魔法使いは気合を入れて袖をまくり家事をはじめるのでした。



―◇―◆―◇―



 一方お城では舞踏会が華やかに行われみんな楽しそうに食事をしたり踊ったりしています。ただ一人、不機嫌そうに腰掛けたままの王子様を除いてですが。

 「なー、シグナムぅ。いい加減誰かと一曲踊るぐらいしたらどうだよ?」
 「いらん世話だな。お前の厚意はありがたいが、こんなことで私の妃になる人が見つかるとは思っていない。」

 そうです。今夜の舞踏会はいつまでも恋人のいないシグナム王子のために友人のアギト王子が開いたのです。しかし、仕事ばかりのシグナム王子は結婚になんて全く興味ありません。

 「そんなことばっかり言ってると寂しい老後になるぞ。あと、お前私生活ダメダメなんだから嫁さんもらって世話してもらうぐらいじゃないとダメなんだって。」
 「お前は私の母親か。」
 「母親もここまでしんぱいしねーよ。ホラ、新しいのが来たぞ。」

 王子様達の所へ来たのは継母と二人のお姉さんです。

 「王子様、是非とも私の娘たちと踊ってはいただけませんか?」

 先に前へ出たのはヴィータお姉さんです。

 「お、おーじさま、是非とも私といっきょきゅうあぁーやっぱり噛んだー!」

 何度練習してもそこで噛んでしまうヴィータお姉さんのイライラは最高潮です。
結局やり直してもやり直しても噛んでしまうヴィータお姉さんは怒りながら食事の方へ行ってしまいました。
 次に前に出たのはクロノお姉さんです。
 白い肌に黒いストレートの長い髪で、小柄な彼女の可愛らしさで、王子と向かい合って並ぶ画に周囲からは「おぉ。」と感嘆の息がこぼれます。しかし、当の二人は見つめ合うというより観察し合うようにお互いを見たあと、

 「でも何か違和感があるなお前は。」
 「僕もあなたを見ているとそんな気がします。」

 そう言って笑顔を浮かべ硬い握手を交わしたのでした。これから二人は良い友人同士になるのですがそれはまた別のお話です。
 そんなやりとりをしているうちに急に会場がどよめき騒がしくなりました。何事かと思い、皆の視線を追って王子も入り口の方を見て、そしてその美しい姿に目を奪われました。
 シンデレラが舞踏会の会場に現れたのです。
 しかし、いつも家で掃除をしていたシンデレラは、お城での舞踏会に来ることなど当然初めての事。あっちをキョロキョロ、こっちをキョロキョロ。そうしているうちに、慣れないドレスの裾を踏んでしまい、盛大に転んでしました。とても美しいシンデレラですが、この様子に貴族の人たちはクスクス笑っています。

 「大丈夫か?」

 みんなが笑う中シグナム王子だけが駆け寄り手を差し伸べました。その手を借りてシンデレラは立ち上がります。

 「あ、ありがとうございます。」
 「こういうところは初めてか?」
 「は、はい。」
 「そうか。」

 そのまま二人とも手を握ったまま見つめ合います。見つめあったまま動かないシグナム王子にアギトが声をかけます。

 「おい、ダンスにぐらい誘えよ!」
 「え?」
 「え?じゃねーよ。こんな綺麗な子誘わねぇ方がおかしいだろホラ!」
 「う、うむ。」

 そして改めてシンデレラの目を見つめて王子様は手を差し出します。

 「お嬢さん、私と一曲踊っていただけますか?」

 シンデレラは嬉しそうにその手を取って答えます。

 「はい、喜んで。」

 そして、音楽が流れ始め、二人のダンスが始まりました。誰も彼もが二人に見とれています。
 二人の為だけの時間、二人の為だけの音楽、二人の為だけの舞踏会。
 くるり、くるりと軽やかにステップを踏みます。シンデレラは本で読んだことがあるだけの知識ですが、王子様はシンデレラがよろけそうになるたびにそれとなく支えてステップを誘導してあげています。
 すると音楽に混じって遠くで鐘の音が聞こえてきました。シンデレラはハッとして魔法使いの言葉を思い出します。そうです12時の鐘が鳴り終わると、魔法は解けてしまうのです。
 王子様の手を離してシンデレラは走り出します。突然走り出したシンデレラの行動に一瞬ほうけて見送ってしまった王子様ですがすぐさま彼女の後を追いかけます。

 「待ってくれ!どうしたんだ!?」
 「ごめんなさい!もう私は帰らないといけないんです!」
 「待ってくれ!誰か、その子を止めてくれ!」

 王子様の止める声も振り切ってシンデレラは走ります。ですが、ガラスの靴では走りづらくてこのままでは王子様が読んだ兵隊たちに捕まってしまいます。

 「早く早く!こっちです~!」

 お城の門の外でネズミの執事がシンデレラを急かします。仕方なくシンデレラは心の中で靴をくれた魔法使いに謝りつつ、ガラスの靴を脱ぎ捨てます。

 「お嬢さんお待ちください!」

 すかさず兵士が彼女を止めようと手を伸ばします、が。

 「っふ!」
 「なっ!?」

 裸足になったシンデレラは身を捻り床を蹴って一息で兵士の脇をすり抜けます。年中家族三人の炊事洗濯、家の整備、食料もろもろもの買い出しでしなやかに鍛えられ、買い物の人混みにより動線を読む事に慣れたシンデレラの速さに、鎧を着た兵士達ではとても追いつけません。

 「凄いです凄いです!」

 ネズミの執事がぴょんぴょん跳ねて応援します。銀色の美しい髪とシルクのドレスを翻し、風のように駆け抜けるシンデレラの姿は、先ほどの王子様とのダンスの時と同じぐらい、もしくはそれ以上に美しく王子様の心に焼き付きます。

 「間に合った!!」
 「ハイです!ザフィーラ全速発進ですー!」
 「おうっ!」

 馬車はもうすぐ消えてしまうので二人共ザフィーラにまたがって走り出します。もうドレスも魔法が解けかかってだんだんと元の服に戻りつつありましたが、王子様たちが外に出てくる頃には、もう見えなくなっていました。

 「行ってしまったか……。」
 「どうしたんだろうなぁ……一体、どこの子だったんだろうな。」
 「わからない、名前も聞けなかった。」
 「ヘタレめ。」
 「ち、違う!聞く暇がなかったんだ!」
 「見蕩れててぼーっとして名前聞けないとかヘタレも一緒だろ!」

 真っ赤になって反論するシグナム王子のヘタレっぷりにアギト王子はため息を漏らします。すると唯一の手がかりであるガラスの靴を手に取りシグナム王子が声高に宣言します。

 「よしわかった!私だってもう一度彼女に会いたい!必ず探し出してやろう!」



―◇―◆―◇―



 シグナム王子がシンデレラを探し始めて何日も経ちました。その間私こそが本物という女性が何人も現れましたが、ある人は容姿から全然ちがい、何人かはあのお城で見せたような軽やかな動きができず、そしてみんな残されたガラスの靴を履ける人はいませんでした。
 それでもシグナム王子は諦めず国中を探し続けます。
そしてとうとうシンデレラの住む家を訪れるのです。

 「失礼する!この家に若い娘はいるか!」
 「シグナム、その言い方悪人みたいだからやめろよ……。」

 やってきた王子たちを継母が出迎えます。

 「よくいらっしゃいました王子様!私の娘たちがきっとお探しの子ですわ!」
 「その娘たちはどこにいる?―――って、あ!」

 二人のお姉さんが出ていこうとした時、偶然洗濯物を取り込んでいたシンデレラが通りがかり、その美しい銀髪を見つけたシグナム王子が声をあげます。

 「いた!その子だ!」
 「え、えぇ!?」
 「ちちちちがいますよシグナム王子!この子は舞踏会に行っていませんし!さぁ、まずは娘ふたりにガラスの靴を試させてください!」

 シンデレラが魔法使いのおかげで舞踏会に行ったことを知らない継母は王子様の声を遮ってお姉さん二人を前に押し出します。言い出せないシンデレラも困りながら事の行方を見守ります。

 「まずはあたしだな!」

 ヴィータお姉さんが意気揚々とガラスの靴に足を入れますが、満場一致でサイズがあいません。続いてクロノお姉さん何か腑に落ちない顔をしながらも足を入れます。

 「あ。」
 
 その場の全員が声をあげます。なんとすっぽりぴったり入ってしまったのです。継母は大喜びし、クロノとアギトは困惑気味でシグナム王子は慌てふためいています。

 「ち、ちがう!私の探していたのはそこの銀色の髪をした彼女だ!この娘ではない!」
 「ですが王子様、私の娘がこの靴にぴったり合いました!」
 「それは、そうだが……!!」

 混乱するシグナム王子がシンデレラの方を見ると一瞬困ったような顔して、何度かオロオロとした後に、まるで何かを諦めたようにヘタクソな笑顔を浮かべました。
 その、なんだか作るのが慣れた表情を見た途端、シグナム王子の中の何かが音を立てて切れました。

 「クロノその靴を脱げ。」
 「へ?」
 「さっさとしろ!」
 「は、はい!」

 王子の剣幕に慌ててガラスの靴を脱ぐクロノ。彼女が靴を台に戻した瞬間、なんとシグナム王子は剣を抜き靴を粉々に砕いてしまいました。何をするのかと周囲が声を上げるより早く、王子は継母をどかし、シンデレラの手を取り抱き寄せて声高に宣言しました。

 「ガラスの靴はもうない!だから、私が決める!この娘が私の妃だ!」

 あまりの突飛な王子の行動にみんなほうけて静寂が流れましたが、次の瞬間、ワァ!と歓声が起こります。ほとんどが、「あの仕事ばかりのシグナム王子が!」とか「ようやく嫁さんを見つけたのか。」などアギト王子と同じような心配する声ですが、それでも祝福の歓声には違いありません。
 その歓声の中でシグナム王子はシンデレラと正面に向き合い、膝をついて彼女の瞳を見つめます。

 「改めてお願いします。あなたのお名前を教えてください、そして私の妻になってください。」
 「は、はい、私の名前はシンデレ―――いたっ!」

 答えようとしたシンデレラの頭を誰かが叩いて邪魔をします。振り返ると、そこにはあの夜の可愛らしい魔法使いがいました。

 「違うやろ?あなたの本当の名前をまだ思い出さんの?」
 「本当の、名前……?」
 「しょうがないなぁー。私が結婚のお祝いに最後の魔法をプレゼントや!」

 そう言って魔法使いはあの夜のように呪文を唱えて杖を振ります。

 「サラガドゥーラ・メチカブーラ・ビビディバビディブー!」

 眩い光とともにシンデレラの出で立ちが同じあの夜のように変わっていきます。
そして、先ほどの下手くそな諦める笑みではなく、幸せを想う優しい微笑みを浮かべ、改めてシグナム王子の申し出に答えました。

 「ありがとございます王子様。私の名前はリインフォース、私でよければ王子様のお嫁さんにしてください。」
 「ありがとう、リインフォース。必ずあなたを幸せにしてみせよう。」

 こうして、友人たちや魔法使い達に祝福されながら二人は末永く幸せに暮らしたのでした。
 めでたしめでたし。



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